マーケットバスケットの奇跡

テレビって、あまり見ないのですが、この間、たまたまテレビを見ていたら、「マーケットバスケットの奇跡」が放映されていました。とてもいい話でしたので紹介します。

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これは、アメリカのスーパー「マーケットバスケット」のアーサーTさんのエピソードです。アーサーTさんは、2008年にマーケットバスケットのCEO(最高経営責任者)に就任しました。

しかし、アーサーTさんは、弟であるアーサーSさんと、経営方針をめぐって、骨肉の争いをします。

アーサーTさんは、従業員を家族同然と思い、会社の利益は、従業員のボーナス、低価格で販売するための投資に使っていました。お客さんには、できる限りの低価格で販売し、従業員には、より高いお給料を支払っていました。

従業員の身内の葬儀には必ず参加して、従業員が交通事故にあうと協力していました。そのため、辞める従業員は、かなり少なかったそうです。

それに対して、弟のアーサーSさんは、同族株主の利益を追求します。そして、2014年にアーサーTさんは、取締役会でクビになり、会社を追放されてしまいます。

アーサーTさんがクビになってから、マーケットバスケットで買い物をしていたお客さんは不買運動をし、ほとんどの従業員は仕事をボイコットしました。その結果、店内には、販売する商品が激減し、お客さんもほとんど来なくなりました。そして、完全に営業停止状態にまで陥りました。

お客さんが中心になって、プラカードや顔写真を手にして、「社長を取り戻せ」というデモが毎日行われました。ほかのスーパーで買い物をしたレシートをマーケットバスケットの店に張り付けて「今日は、これだけ損をしましたよ」というメッセージを示しました。

この運動は、SNSでも広がり、ついには200万人以上の抗議活動になり、全米のニュースでも取り上げられました。抗議活動は6週間におよび、州知事や政治家も160人以上が参加をしたそうです。

このような騒動があってから、弟のアーサーSさんは、「アーサーSさんと親族が保有する55.5%の株式を買え」と要求しました。日本円になおすと、約1705億円です。

しかし、アーサーTさんを支持する有志、投資会社などが動き出し、お金を援助することになりました。その結果、アーサーTさんは、社長に返り咲いたそうです。

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社長がクビになったことで、従業員は仕事をボイコットし、お客さんは買い物を止めました。社長がクビになったせいで、こんなこと起きるのは奇跡に近い、と言ってもいい。

アーサーTさんは、どれだけ従業員やお客さんを大事にしていたのかわかるエピソードです。アーサーTさんは、人格的にも、稀にみるような素晴らしい方なのでしょう。このようないい話を聞くと、嬉しくなりますね。