待ちに待った春がやってきました。私の家の桜は、3月18日に開花しました。昨年は、3月30日の開花でした。昨年は例年よりも遅い開花でしたが、今年は例年よりも早い開花になりました。

 

桜は、「日本人の心」のような感じで、愛でられています。桜の花を見ると、「春が来たなあ」「桜の花ってきれいだなあ」と思います。

 

私の家には、白梅と紅梅もあります。白梅は桜よりも早く咲き、紅梅は桜と同じ時期に咲きます。白梅、紅梅と桜の花を見比べて、「どちらが綺麗ですか?」と聞かれたら、迷ってしまいます。どの花も美しくて、甲乙つけ難い。

 

日本人が、桜を愛でるようになったのは、平安時代からのようです。奈良時代の「万葉集」では、桜は43首、梅は110首詠まれています。平安時代の「古今和歌集」では、桜が74首、梅は26首、「新古今和歌集」では、桜が135首、梅は17首詠まれています。そして、次第に、桜は「花」を象徴するようになりました。

 

桜は、花の美しさだけでなく、農業でも一つの目印になっていました。昔の人は、山桜が咲くのを目印にして、野菜などの種植えをしていたようです。その年によって寒暖差がありますので、桜の開花は、種植えの良い目印になったことでしょう。

 

このように、日本では、桜が愛でられてきましたが、戦中、戦後にかけて、さらに愛でられるようになったようです。桜の花は、パッと咲き、パッと散ります。これは、軍国主義において、国家のために献身する姿に似ていると捉えられたようです。

 

本居宣長は、「敷島の 大和心を 人問はば 朝日に匂ふ 山桜花」と歌いました。この歌を元にして、「天皇のために桜の花びらのように散れ」と、若者たちを扇動して戦場に行かせたという話もあります。軍国主義のために、日本の学校に、桜の木が植えられるようになった、と聞いたことがあります。

 

「櫻の樹の下には、屍体が埋まっている。」(梶井基次郎)という一節があります。この一節は、少し不気味な感じがしますが、桜は、不吉なもの、縁起が悪いものだと思われていた時期もあるようです。

 

桜は、パッと散りますので「死」「失敗」を意味したり、桜の花は、すぐに色褪せることから「心変わり」を象徴していると考えていた時期がありました。それで、桜が咲く季節には、結婚式を挙げない風習もあったようです。

 

今、私たちが桜の花を愛でている背景には、いろいろな歴史的な経緯があるようです。ともあれ、桜の花は綺麗ですね。来月初めころまで、お花見を楽しめそうです。