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『世界へはみ出す』(金城拓真著)

アフリカ起業家の金城拓真さんが書いた『世界へはみ出す』を読んでみました。

 

金城さんは、沖縄県に生まれました。高校を卒業したあと、日本ではなく、韓国の三流大学付属の語学学校に入学します。そして、20歳の時、韓国の三流大学に入学します。

 

日本ではなく、韓国の学校に入学するとは、ちょっと変わっています。本人曰く、私立大学に行くほど豊かな家でなかったので、日本の国立大学に行くくらいのお金で大学に行きたいと思ったら、韓国の大学が見つかったそうです。

 

24歳の時、大学を卒業して、公務員を目指しましたが、日本と韓国の行き来が面倒になり、試験を受けずに諦めてしまいます。

 

その後プータローをしていましたが、26歳の時に、在学中に儲けた資金で友人2人と企業します。

 

31歳(2013年)の段階では、アフリカ8か国で40社以上の会社を立ち上げ、様々なビジネスを行っています。金取引、農場経営、不動産業、タクシー、運送業、農業機械の製作工場の運営、ホテル、金鉱山運営、中国製品の販売、土地開発、中古車輸入販売、建築会社、電気水道会社、農作物の卸売会社、通関会社、製粉会社、印刷会社、コンサル会社、広告会社、レストラン、カジノ・・・・・

 

年商は29歳の時(2012年)に、300億円になったそうです。今は、もっと多いと思います。

 

グローバルな世界になりましたが、アフリカで企業するとは驚きです。商取引の習慣なども、日本とは全然違います。治安も良くないところもあり、銃で撃たれたり、刑務所に入れられたりしたこともあったそうです。

 

私は、ビジネスが好きですが、アフリカでビジネスをしようと思ったことはありません。全く未知のところへ足を踏み入れるのは勇気が必要です。それなのに、金城さんは、隣町に行くような感じでアフリカへ行ってビジネスをしているのです。金城さんの行動力、実行力には感嘆します。

 

金城さんの会社で、現地人を採用する場合は、無条件で採用するそうです。しかし、日本人を採用する時は、このような質問をするそうです。

 

「外国に出張に行って、お金をだまし取られました。いろいろな立場を考慮して、どう解決しますか?」

 

「警察へ行く」という回答は、×です。模範解答なんて一切なく、手段を問わずに結果を出した人が合格です。結果とは、自分自身の安全を確保しつつ、お金を取り戻すことです。トラブルに遭って、綺麗に解決しようとする人材は途上国ではビジネスができない。途上国でビジネスをするのは、トラブルの上で常に踊っているようなものだそうです。

 

世界へはみ出してビジネスをしている金城さんに拍手を送りたい。