脱皮しました

ヘビやトカゲ、カメなどの爬虫類、エビ、カニなどの甲殻類、ムカデなどの多足類、クモ、サソリなどの鋏角類などは、「脱皮」します。このような生物が脱皮するのは、大きく成長するための一つの過程です。

 

人間は脱皮しないと思われていますが、考え方によっては、脱皮していると言ってもいい。古い角質は、垢としてドンドン剥がれ落ちているからです。

 

今年の3月で、いろいろなものを整理しました。私は、今回の出来事を「脱皮」のようなイメージで捉えています。脱皮して、一回り大きくなりました。

 

これまでの人生で、転換期と感じることが何度かありました。その転換期では、これまで築き上げてきたものをゼロにしたり、ほとんどのものを整理したりしました。このようなことをするたびに、「脱皮したなあ」と思います。

 

これまで築き上げたものを整理すると、他の人から、「もったいない」と言われます。実際に、金銭的な面では、大きな収入を得られるものを簡単に手放したこともあります。

 

こういうのは、あまり気にしていません。稼ぐ力があれば、再度稼げばいい。中途半端に、現状に執着していると、大きなものを得られないし、新しいことを始められません。だから、時には思い切って、手放すといい。

 

私が脱皮していった「抜け殻」は、不思議なことに誰かが拾っていきます。私の抜け殻は、お宝かもしれません。(笑)

 

今まで築き上げたものを捨てると、いつも新しいステージになります。そういうことを知っているので、捨てることに関しては、意外とサッパリしています。晴れ晴れとした気持ちで、5月の新緑と薫風を楽しんでいます。

 

―五月の朝の新緑と薫風は私の生活を貴族にする。

したたる空色の窓の下で、私の愛する女と共に純銀のふおぅくを動かしたい。

私の生活にもいつかは一度、あの空に光る、雲雀料理の愛の皿を盗んで食べたい。―

(萩原朔太郎)