『日本の礼儀作法』(竹田恒泰著)

『日本の礼儀作法』(竹田恒泰著)を読みました。著者の竹田さんは、旧宮家に生まれ、明治天皇の玄孫にあたります。日本が連合国の占領を受けていた昭和22年に、GHQの圧力によって、皇籍を離脱させられた11の宮家のうちの一つが竹田家です。

 

この書籍の中では、日本だけでなく、世界の礼儀作法などについて詳しく書かれています。天皇家など皇族のことについても、いろいろ書かれていて、とても興味深く読みました。

 

礼儀作法は、知っているようで、知らないことも多くあります。大人になったら、礼儀作法は、知っておくべきことだと思います。こういう意味でも、読んで損はない書籍です。

 

この書籍の中から、食事について書かれた箇所を紹介します。一部、校正などしていますので、著者の意図とは異なる箇所があるかもしれません。

 

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食事とは、「命をいただく儀式」であって、神聖なものである。「いただきます」というのは、元々は「あなたの命をいただきます」の意味で、大自然の恵みに感謝する言葉である。「ごちそうさま」は、自分のために走り回って食事を用意してくれた人の働きに感謝する言葉である。

 

食事の作法には、「食前感謝の儀」「食後感謝の儀」がある。

 

【食前感謝の儀】

1 静座

2 一拝

3 一拍手

4 歌奏上「たなつもの 百(もも)の木草も 天照す 日の大神の めぐみえてこそ」

5 「いただきます」と唱える。

 

【食後感謝の儀】

1 端座

2 一拝

3 一拍手

4 歌奏上「朝よひに 物くふごとに 豊受の 神のめぐみを 思へ世の人」

5 「ごちそうさま」と唱える。

 

日本では、古くから箸を神事に用いてきた。箸は、神霊の宿るものとされ、秋に宮中で行われる新嘗祭では、神人共食の祭器とされてきた。

 

大和言葉では、「はし」は2つの世界を繋ぐ役割を果たすものを意味した。川の両岸を繋ぐのが「橋」、地面と建物を繋ぐのが「階」(きざはし)、上と下を繋ぐのが「梯(かけはし)」そして、物の隅を「端」と呼んで次の空間に繋がる部分と観念された。そして、「箸」は神々の息吹を大自然の恵みとして体内に取り込む道具であり、大自然と自己が繋がるものである。

 

醤油に山葵、薬味を混ぜ込まない。天つゆには、大根おろしを溶かしても構わない。

 

ご飯茶碗と汁椀に両方とも蓋が付いている場合は、茶の湯の茶事の作法を用いると雅である。両手で同時に左右の椀の蓋を持ち上げ、ご飯茶碗の蓋を仰向きにし、そこに汁椀の蓋を被せるように合わせる。ご飯と汁をいただいた後は、逆の作法で元に戻す。